超戦艦 日本武尊 ♯31 【2014~2017年 ここまでの総括】

さて……今回は大長編です。2014年から製作している「1/700 超戦艦 日本武尊」の、これまでの作業工程を、ほぼ省略なし、写真数およそ170枚で、2014~2017年を一気にプレイバックします。

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『旭日の艦隊』、『紺碧の艦隊』に登場する、「超戦艦 日本武尊」製作のため、中央公論新社のコミック版2巻の巻末に収録されていた図を、1/700相当に拡大コピーで作成しました。この画をベースフォーマットと考えて製作を始めました。

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↑このイラストは昔、徳間書店から刊行されていた雑誌『奇想艦隊』に掲載されていた佐藤道明氏のイラストです。……だいぶ印象が異なります。
原作小説の表紙や、コミック版では、笠原氏、故・居村氏、故・飯島氏や、高荷画伯と多くの方々に描かれており、ディテールが異なっているように思えます。さらにアニメ版設定もあり、何が完全版かは解釈次第……ということが、製作上のメリットとなるであろうという見込みで、2014年10月に製作開始しました。その10年以上前から製作を夢想してはいたのですが、まほろば製作以前の私の力量では、所詮夢想に過ぎず、ちょっと難しかったかと思います。

「超戦艦」という触れ込みですが、この艦は大和より小さいです。故・飯島氏の『新・旭日の艦隊』の回想シーンでは、高野五十六総長が「戦艦の弱点を持たない、戦艦を超えた戦艦」といった構想を口にしており、「超々々弩級」といったパッと見のことではないということです。

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ニチモの30センチ大和を芯として、いろいろ手を入れていきます。

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大和に比べ、日本武尊の艦首は非常に鋭角的です。まず、艦首甲板部分に、米戦艦サウスダコタの艦首甲板のパーツを、裏表逆に接着します。

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エポキシパテで、艦首延長のための盛り付けをし、整形し、

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流用パーツをガイドとし、プラバンで艦首の上面形状を作ります。

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側面にエポキシパテを盛り、形状を整えます。
新規で造形する部分は、私の技術レベルでは水平や垂直を出すのが難しいため、流用パーツをガイドとして土台に仕込むようにしています。赤いのは、陸戦にしたサザビーの、使用しなかった足底です。

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まだ途中ですが、だいたいの形状はOKかと思います。

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芯としたニチモの30センチ大和は、名前の通り30センチしかありませんので、長さが足りません。
延長するのは確実な為、中心近くで切断しました。このほうが作業しやすいはずです。

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フジミの1/700大和と図面を並べます。長さはほぼ同じですが、大和のほうが最上甲板が広いです。日本武尊は第1主砲後方に向かって絞っていくような形状です。上面のアウトラインがまるで違うので、やはり流用しなかったのは正解です。

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延長する艦体後部は、ここもサウスダコタの艦体を切断したものを使用。さらに、日本武尊の艦尾部分は、上甲板に向かって絞っていく感じで、サウスダコタとは真逆。
ですから、更に艦尾を切断して、上下逆に接着しています。

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補強のために、3ミリプラ棒を張り巡らして接着しています。

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大和とサウスダコタのドッキング。値段が安いという理由だけで中古で購入し、何年も寝ていたサウスダコタですが、偶然にも30センチ大和と最大幅がぴったり同じで、艦尾の丸みも日本武尊の上下逆ということで、大変重宝しました。

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上下を逆にしたサウスダコタの後甲板は、当然上面がスカスカです。プラバンを貼り、最後部の機銃の台座部分をプラバンの積層で作ります。

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面積的に……機銃が図面通り載せられるかどうか……

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気分転換ということもあり、時々造形する箇所を変えます。
旧1/700ヤマト (宇宙戦艦のほう) の上甲板の一部を切り出しています。どこかは、見たまんまの場所です。

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このスロープ部分の土台に使用します。以前にwebでこの作業をやっておられた方がいらっしゃるはずなのですが、改めてググッも再発見できませんでした。参考にさせてもらいたいと考えておりましたが、我流でやります。

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更に切り出して左右別とし、このように接着しました。

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おおむねこのような感じかと。

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艦体の基礎製作では、とにかく3ミリプラ棒を消費しています。最上甲板の土台にも使っていますが、現物合わせで結構雑です。

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最上甲板の基礎は、1ミリプラバンです。

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さすがに、サウスダコタの艦体ですから、何から何まで同じとはいきません。エポキシパテで側面形状などの修正をしています

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積層プラバンとエポキシパテのコンビで形状を作っていきます。このスペースは煙突が配置されるのですが……

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コレ↑を流用しようとの目論見です。「ムサイ」の煙突です。この作業は少し後で……。

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そろそろバルジの造形にかかります。

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WAVEのマテリアルや流用パーツ (後ろの緑色はイマイのケルカリア、前の白いのは、ハセガワ1/72 F2のドロップタンクです) で土台を作成。ウォーターラインモデルにしておいて正解でした。フルハルだと、このバルジ全体でどれほどの時間を費やすことになったか……。

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かつて……2008年 (12年前!)に完成した、この「まほろば3199」製作に7年弱 (放置期間が多いですが) を費やした再現となること必至です。

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もちろん、粗いなんてもんじゃない状態ですので、プラパテの消費も甚だしいです。

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また後部に戻ります。
上甲板のデッキ類は、プラバンや流用パーツで製作を。

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この後部甲板周辺をある程度仕上げていきます。

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機銃を載せてみました。最低限の面積は確保できていたのを確認。実際に接着するのは、今しばらく先となりますが。

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流用パーツやプラバンでコレ↑を作りました。が、コレが何かさっぱり解りませんでした。VLS(垂直発射セル)としてはあまりに大き過ぎます。

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と、悩みつつも進めていきます。

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主砲のバーベットは、タカラトミーの連斬大和のものを切り出しています。

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中央構造物は、大和のパーツを加工し、基礎を作り始めています。が、このあたりの形状が脳内で把握できていない為、手の動きが鈍ります(ノ_<)。

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そこでまた別の工区に逃げます( ノД`)。

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ここで上甲板のまとめにかかります。

ずっと迷っていたのは、上甲板を木甲板にするか否かということ。アニメ版は明らかにそうなんですが、それ以外の画では鮮明に描かれることが割合少なく、かなり迷いましたが、結局は貼ることにしました。エバーグリーンのプラバンという、私のいつもの手です。

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ただし……この、艦首VLS(垂直発射セル)の周辺部はパスしました。微妙なところですが、アニメ版の影響が強く出たのかと思います。

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問題はVLS(垂直発射セル)です。
何か流用出来ないものかと、いろいろ検討しました。
純粋にアニメ版とするのであれば、イージス艦のものをバラして、という手もあったかもしれません。が、それはちょっと洗練され過ぎていないかと……照和(昭和)20年の搭載装備ですので……とりあえず甲板にガイドラインを鉛筆で描きました。

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エバーグリーンの、0.5×3.2ミリのプラ材をカットしたものを貼っていきましたが……なかなか辛い作業でした(°_°)、同サイズにカットというのがなかなか難儀。相当数のリテイクを出しつつ進めました。あまり満足出来ない結果となりました。

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計20セル……コトブキヤのマテリアル(円形・輪状)を接着し、中に瞬着を流しています。
これが乾燥後、頭を少し削り込みます。

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このような仕上がりです。

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これもいつもの手ですが、エバーグリーンのプラ材を甲板のヘリに接着しています。手すりのエッチングパーツについてはこの時点でも、取り付けは未定ですが、もし取り付ける場合はガイドとなってくれるはずです。

……と、このあたりまでが2014年10、11月の作業です。ここで約10か月の停滞期間に突入。

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2015年9月に作業再開。

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しかし、迷うことしきりです……まず難問は、後部主砲の背後、ちょうどマストの土台部分。ここの形状把握が泥沼化しており、手が動いてくれません。
中央構造物近辺に関しては、対空砲等の部品のチョイスさえ終われば、サイズも把握出来て作業も進むはずですが……武装に関しては、Wikipediaを見てしまったために、さらなる悩みの種がポロポロと落ちてきます(´・_・`)。

以下、Wikipediaから武装の項目を引用・羅列しつつ簡単な検証などもまじえて進めます。

【51センチ45口径3連装主砲】
画稿では大和型の46センチ砲塔と酷似していますが、51センチ砲である以上、46センチ用の砲塔に3本の砲身を収めることはできないはずです。
昔、まほろばを製作した際、解っていながら砲身のスケールアップのみに留め、この点を妥協しましたが、日本武尊の場合は、この51センチ主砲が外観上の特徴ですので、避けては通れません。かなり模索しましたが……

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たまたま、バンダイのヤマト・メカニックファイルの砲塔の在庫があり、この外装を加工するという方法で進めてみました。左はすでにタミヤのキットから砲室側面のパーツを移植しています。しかし、この加工は難航し、別の手をいろいろと考えました。実を言えば、これは中断以前の作業でして、このことが最初の中断の大きな原因でした。
迷いに迷いました……。

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重要な部分ですので、現マイクロエース (オオタキ) の1/600大和を購入し、この砲塔を流用しました。
ニチモ1/700との比較はこんな感じです。

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砲身の可動というギミックは活かしたいので、砲身はメカニックファイルのものを使用する予定です。

【噴進弾垂直発射機】

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すでに完成しています。

【17.8センチ25連装対空噴進砲】
奇想兵器の登場です。コレ、まったく解りませんでした。私が原作やコミックをきちんと読み込んでいないだけなのかも知れませんが……しかし、Wikipediaの記述には「後部甲板に4基が格納されている」との表記が(゚д゚)

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すると、例のコレなのではないかと……。

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コレと考えないと、ほかに後部には候補がありません。コレということにしておきます。

【15センチ65口径成層圏単装高角砲】
さて、またも奇想兵器の登場です。

故・居村氏の画稿ですと、

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おそらく、コレ↑です。15センチの単装砲としては、砲室が大きく、現用艦の主砲並みでしょうか。これは装備品からの流用ではなく、自作となりますが、8基必要というのもなかなか難儀な話です。

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結論としては、利根型の連装高角砲のシールドの背面に、5500トン計巡の煙突の片面を貼って整形する方法で処理しています。8基作らなければならないのがちょっとした手間です。
この、8基、というのも気になるところで……

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上面図から推測すると、この8か所以外ないのですが、艦体中央部の4基は、対空砲の類ではないかと迷いました。画稿ではっきりと判断出来ないので、数が合っている以上はこの解釈でやるしかないかと思います。

【10センチ65口径高角砲】
長10センチ高角砲、秋月型の主砲と同じものと考えて良いかと思います。

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ピットロードの装備セットでは、コレなのですが、ランナーにつき1個しかセットされていません。
12基という設定ですので、ピットロードのコレで揃えると6000円程度の費用が必要です……いや、それは無理と申すもの(`o´)

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これは、タカラトミーの連斬大和の「超大和型」のパーツですが、8基しか在庫がありません。

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これはフジミの「超大和型」のものです。数もちょうど12基……しかしちょっと形状がぺったんこでイマイチです。
そして、12基というのもまた……

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どう見ても17基あります……ただ、この図面では絵柄が不統一感があり、このうちのいくつかは【12.7センチ連装高角砲】に酷似しています。しかし、設定上は、【12.7センチ連装高角砲】は日本武尊には装備されていません。
と、迷ったら別工区に逃げですo(`ω´ )o

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【15センチ65口径成層圏単装高角砲】の続きです。
砲室上の測距儀はピットロードの装備品から適当にチョイスしています。
アニメ版を観ながら作業することが多いのですが、「レーダー連動」という言葉が頻繁に出てくるため「不要か?」とも考えました。
しかし、故・居村氏の画稿では明確に描かれているため、取り付けることにしました。

また、工区を移動します(#^.^#)。

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日本武尊の砲塔と構造物の巨大感……実際に建造したらトップヘビーでマズいだろうというレベルですが、それを表現するため、艦橋部分も1/600のパーツを使用します。1/700との比較です。
艦橋を大和型とどう差別化していくか、というのは大きなポイントとなります。
ほとんどそのまま流用というのも選択肢としてはあります。しかし、製作に何年もかけておいて、それでは芸がないのでとりあえずは印象深い画稿から特徴をピックアップして処理していきます。

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司令塔部分は、かなり肥大化した表現がされているようです。これは取り込んでみたいと思います。

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1/700のパーツを加工して、このようにしてみました。
キットの司令塔部分をカットし、HGUCのズゴックの腿の部品をはめ込みました。

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流用パーツを加工して、『らしく』見えるようにしています。

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こんな具合です。
バランスとしては、ほぼ狙い通りになったかと。下部艦橋もプラバンでスケールアップしています。

また工区を移動(。-_-。)

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主砲の旋回可動は絶対に仕込むべきなので、新たに軸を取り付けています。この白いのは、私が毎日使用しているインスリン注射器の針のキャップです(。-_-。)。ポリ製で、1日4個ずつ無限供給が約束されているので重宝しています。ガンプラのポリキャップと径が一致する優れものです。

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バーベット部分は連斬大和のパーツを流用。艦体に接着後にバーベット内部にポリキャップを固定。ここては、100均の安いパテを充填剤として使用しています。

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第2主砲周りの甲板の段差を表現するため、プラバンで追加加工しています。

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第2主砲の上部に、なんといえばいいんでしょうか……バルコニーのような構造物があります。
プラバンや流用パーツで製作していきますが、コイツの形状やサイズには悩まされました。

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仮置きしてみましたが……これ、主砲が隠れ過ぎではないかと。
『画ならではの嘘』というヤツです。立体化すると違和感がただ事ではありません。これをどうアレンジするか……。

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第1主砲の可動軸受けも同様の処理です。

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しかし……コイツをどうしたものか(*´~`*)。

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主砲に被さりすぎているということは、取り付け位置を前方にずらせば良いはず、甲板の延長となります。

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こんな感じで仕上げてみました。側面の支柱は、1/600大和の台座の支柱を切り出したものです。

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加工後、2度目のサフ吹きをし、表面をチェック。

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やはり、まだまだ表面処理の作業が必要なようです。プラパテでひたすら修正していきます。

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この処理の後、3度目のサフ。さらにプラパテでの表面処理を続けます。

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とりあえず、このぐらいのセットで良しとしておきます。2015年10月でここまで、そしてまた他の作業を入れてしまい、休眠状態となります(#^.^#)。

1年2か月後、2016年12月、再開。

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【25ミリ3連装機銃】
タミヤの大和のCランナーの部品を使用しています。この機銃が膨大な数のため、日本武尊の製作には、大和のCランナーのみが数枚必要です。

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【10センチ65口径高角砲】
長いこと考え、悩みました。本来は秋月型の主砲のアレのはずですが、故・居村版や高荷画伯のソレが、シールド付き12.7センチ高角砲と酷似しています。

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見た目重視ということで、ここは12.7センチ高角砲のパーツを使用します。これも大和のCランナーで供給出来るというのも大きな理由のひとつでしたが。

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艦首・艦尾にも設置していきます。

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艦体中央部にもこの高角砲・機銃コンビを大量に設置していく訳ですが、ここで木甲板にタンを吹いておきます。

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そして、また8か月の中断を経て、今度は2017年9月……すでに製作開始から3年余りが経過。
10年以上を要した赤城には及ばないものの、大柄のため、全体像撮影はリビングのテーブルでないと厳しいです。

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この後はいろいろ細部をつめていかなければならないのですが……相変わらずノープランで挑みます。

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下部艦橋の窓をどうにかしないことには、今後の他の細かいパーツの取り付けにも関わってきます。
これも老眼悪化のため、ためらっていた作業ですが、エッチングで窓枠を表現していきます。

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各種部品を設置していきます。

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図面は1/700相当のため、中央構造物の細部は、把握しにくい部分です。
後楼は特に難しい……大部分は想像です。流用パーツででっち上げています(。-_-。)。

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前楼との位置関係は、こんな感じになるかと思います。

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第2主砲に被さる甲板には、上図のように【15センチ65口径成層圏単装高角砲】が2基と【10センチ65口径高角砲】が1基載ります。

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このような具合に……嘘くさいです、実に(/∀\*)……コレ、【15センチ65口径成層圏単装高角砲】のバーベットや給弾装置はどうなっているんだと問い詰めたくなります。

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しかし、図面を素直に解釈すればやむを得ないのです(*´~`*)。

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一部では塗装も並行して進めています。

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【25ミリ3連装機銃】
こいつは合計40基という設定でした。前述したタミヤ大和のCランナーで賄います。

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後楼はあいかわらず苦難の作業です。

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図面から読み取る作業に、ストレスが溜まります。

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アレンジしつつ、図面からかけ離れないように……

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マストは1/700大和から流用。基部はサウスダコタの部品へベースにかなりアレンジしつつ進めています。

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最上甲板が構築されてくると、多少気が急いてきます。機銃類はそろそろ接着していって良いのではないかと。

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両舷側に接着していきます。
【10センチ65口径高角砲】に挟まれている【25ミリ3連装機銃】が3基となっていますが、図面と比べると1基多いです。
40基搭載という設定に忠実にあろうとしますと、司令塔近辺に3基設置するのがかなり厳しいのが判明し、数合わせで1基増設しています。

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だいぶ情報量が増えてきました。

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【15センチ65口径成層圏単装高角砲】を2基設置。これで、この砲はすべて搭載完了です。

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ここでまた逡巡……上面図を見ますと、明らかに司令塔前に【10センチ65口径高角砲】が1基確認出来ます。

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しかし……コミック等では明確に描かれることはなかったのではないかと……昔々、アルゴノーツから販売された (ガレキを除く、おそらく唯一の立体化製品) ソフビキットでも省略されているようです。

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図面通りの仕様ですと、↑こうなりますが……いや、これはやっぱり無しでしょう(*´~`*)。

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今度は煙突の設置です。いろいろ物色した結果↑この「ムサイ」の煙突 (放熱口か?) が形状酷似しています。

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多少の加工でほぼそのまま使えました。

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側面図を見ると、前楼の後ろはかなりスカスカになっています。

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こんな具合です。
ただ、故・居村氏のコミック版の画では、この位置に測距儀か方位盤の化け物のような構造物が描かれています。

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このようにでっち上げてみましたが……これもまた、在りか無しかで迷います。

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そこで、ネオジム磁石で着脱可能としてみました。

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【25ミリ3連装機銃】
前述した通り、1基少ない状態で司令塔側面に取り付けるための加工をしています。

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取り付けるとこのようになります。司令塔内部からの視界を遮りそうなので、やはり、ここにもう1基というのは無理です。

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主要構造物はおおむね構築が完了し、あとはいろいろと細かい部分のつめが残っています。

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75パーセント完成といったところ。ここまで3年ほどの推移は……

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……と、なんとかここまでこぎつけました(〃▽〃)。
コイツの艦体の大部分が、ニチモ30センチ大和と、ハセガワのサウスダコタで出来ているとは、もう傍目には解らないと思います。

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上からです。
60基以上の対空砲でゴテゴテとしていますが、木甲板はエバーグリーンのプラバンを貼っているだけなので、割合あっさりとしています。
改装を重ねた艦と違い、大和型の木甲板も比較的あっさりとしていますので、それに倣うのが自然かと。ポラードは必要かなと思いますが。

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機銃の銃身も一部取り付け始めています。

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エッチングパーツでハシゴ類も……

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ディテールの追加も。

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【15センチ65口径成層圏単装高角砲】の砲身は、タミヤの大和型の主砲身を切り詰め、ピンバイスで砲口を開口しています。
とんでもなくオーバースケールなのは承知ですが、相応のサイズの砲身は貧弱なため、意図的にやっています。

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煙突のある甲板には、これもオーバースケールを承知で滑り止め付き床のエッチングパーツを貼っています。
エッチングパーツのほとんどは、ハセガワの旧・赤城に対応した外国製のものです。
もはや、ハセガワの旧キットを作ることも無いと思いますので。

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煙突の口の処理を何も考えずに艦体に接着しておりました。

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メッシュを貼ってごまかします。

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細かいものをいろいろと……ホースリールは専用エッチングパーツとパイプスプリングで再現。ホースリールはキツい加工でした。このサイズ……カッターマットの大きいマス目が10ミリです。老眼の身には辛い。
150センチ探照灯は、タミヤ・大和のパーツに円形のメタルテープを貼ってみました。

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十字のエッチングでも確保して、レンズの上に貼るのがベストですが、なかなか難しい作業です。とりあえず逃げました。

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艦体に載せます。

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前述の、前楼背部の構造物にも載せます。

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前楼背面のタラップは、キットのものはバリが酷くて使用に耐えません。1/600のエッチングパーツがあるとも思えないので、プラ材ででっちあげましたが……精度がないことこの上なく(/∀\*)。

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大雑把極まりない……のですが、ここをのっぺらぼうにするのも忍びないです。

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前楼のトップあたり、第1艦橋の工作に手をつけます。
これは大和の図面ですが……わりあい直線的な構造をしています。キットも当然それに倣っております。

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日本武尊もアニメ版はそれに倣っているように見えますが……

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笠原氏の画稿はこのように曲面で……

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故・居村氏の画稿も同様の表現。

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高荷画伯もまた然り……

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となれば、もうこれは準じて加工してやるしか道はありません。

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適当な円形の流用パーツで、第1艦橋前面を加工していきます。

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防空指揮所前面も同様に加工しています。

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固定で考えていた主砲測距所・射撃指揮所を、なんとか旋回出来ないものか……と考え始めました。
サイズ的にポリキャップは厳しいようです。磁石でやってみます。
前楼のシャフト部分、エレペーターなどがある箇所だと思いますが、ここをネオジム磁石に置き換えます。
主砲測距所のプラの可動軸をカットし、パイプスプリングに真鍮線を通したもので差し替えます。

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これで旋回可能となりました。

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防空指揮所の遮風装置は、もう少し形状再現してみようと思います。

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このぐらいのサイズですと、薄いプラバンを使用しても、その厚みが気になってきます。

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こんな感じでしょうか。

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前楼に仮置き。大きさもこんなところかと。

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第1艦橋の内部構造については勉強不足で、背面の窓にはガラスは貼られていないことから、前部との仕切りはどうなっているのか(*´~`*)等々悩み、資料を漁り、友人に尋ね、結果、手持ちの資料にちゃんと明記されているという体たらくでした。やはり、ちゃんと仕切られていたようです。
……だいだい、これは「戦闘艦橋」が正しいのでは……「第1艦橋」とつい言ってしまうのは、どうしようもない刷り込みによるものです(。-_-。)。

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エッチングで窓枠を再現。

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この仕切られている前部分が、防毒区画とされていたようです。
この部品は1/600のものを使用していますから、1/700相当ではかなり広いスペースになりますが、アニメ版のだだっ広いイメージの部屋なので、ギャップを感じます。……

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……と、この時点で2017年10月末。そして2年半の中断に入り、現在に至ります。

以前にも書きましたが、ニフティを退会したため、ココログの約12年半、999記事分がネットから消失してしまい、再構築してやる必要に迫られているのですが、なかなか容易な作業ではありません、具体的な策を見出せずにおります。
999記事の中には、数千枚の写真が含まれており、それらが画像検索でまるで引っ掛からなくなっている現状は、サイトが再来月で20周年を迎える今、あまり良い状況とは思えません。さてさて、どうしたものか(´・_・`)……。

とりあえず、今回の日本武尊とS.A.F.S.のプレイバックが済んだので、次回完成品はこのいずれかになる見込みです(^∇^)ノ。

S.A.F.S.1982 ♯04【S.A.F.S.1982 ここまでの総括】

さて……モデリング人生の大半に渡り、懸念課題であったスーパーバトロイド・スカルワンが、37年目にようやく奇跡の完成に至り、なにやら放心状態ではありますが、『次』に進みます。

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1/35ガチャーネンのS.A.F.S.の続きです。
【ここまでの総括】などと言いつつも、まだ4回目なのですが、転居後にココログ(Nifty)を退会したため、12年分・999記事が閲覧出来ない状態に陥っているため、過去記事をある程度まとめて当ブログで起こしていかないと、なにやら流れが悪いのではないかと……それからしますと、まだ日の浅いもののほうが、記事まとめ作業が容易という事情です。
さて……当サイト上における、マシーネンへの取り組みをちょっと振り返ってみますと……

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2009年5月には、アーティスト・モデルと同様に、1/48のヒューズから、↑コレを。

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2011年5月には、↑コレを。

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2013年2月には、↑コレを。

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2011年5月から、1/32ヒューズから製作し、いまだ完成していない↑コレなど……から明らかなように、私はシュトラール軍贔屓なのですが、このS.A.F.S.だけは出会いの衝撃の強さから、いろいろとこだわっているアイテムのひとつです。

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イエローサブマリンのフィギュアのリペイントや……

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ニットーのオリジナルキットの関節可動化などやってきました。

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2019年2月にコレを1/35で再現したいと考え作業開始しました。もっとも、このガチャは2017年の4月には購入していましたので、この時点で2年弱寝かせているという、いつも通りの私です。
……『ホビージャパン』1982年12月号、S.A.F.S初登場のこの画像……高校受験目前の、中学3年生の心を鷲掴みでした。

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パイロットはタミヤのものをいろいろと組み合わせています。

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ハッチを開状態にするため、大穴を開けています。

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内部はイエローサブマリン1/35フィギュアの、ハッチオープンモデルから切り出して内部に仕込みました。ここ、自作するのに比べて随分と楽をさせてもらいました。

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ダイソーでサイズの合うケースを購入し、紙粘土と熱帯魚の水槽に敷いていた小石を使い、ペースを制作。

この段階までで、作業がほぼ止まっていました。2019年2月、約1年前です。写真の1部が以前のスマホでの撮影のため、かなり眠い写真になっています。
作業としては、ここまで到達していますので、さほど時間はかからないのではないか、と思います。
これもまた私にとっては、『80年代への忘れ物』です。

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