再び緋色の…… ♯02
再び緋色の…… ♯01
さて、なんとなくスコープドッグⅡにケチが付いたため、気分を変えようと思います(。-_-。)。

旧ブログで、2015年7月から翌2016年10月にかけて、旧1/100キットから、小説版を意識した「緋色のリックドム」を製作しました。

赤いリックディアスをイメージした色合いで仕上げました。
引き合いに出すぐらいなので、たぶん……私の一番好きなモビルスーツってリックディアスではないかと思うのですが、これまで、キットへの取り組みというのが、あまりかんばしくないものでした。

2013年6月に、30年余り放置していた旧1/100キットに再度手を入れ、『ロベルトの黒』として仕上げようとしました。
HGUCゲルググの腹部を移植し、腰の自由可動を実現しましたが、何故かここで頓挫してしまい、現在、手元には残っていません。

その後、2016年5月には、『近藤版』として、


旧1/100のボディにHGUCの手足・頭。クレイバズーカは旧1/100で再現しようと考え……ましたが、これもなぜか頓挫( ノД`)。
どうも思い入ればかりが先行して、製作は実を結ぶことがないままこの年齢まで来てしまいました。

今から2~3年前に旧1/100キットを購入し (このキット購入、これで通算5つ目) 保管していましたが、これに最後の挑戦をしてみたいと思います(*´~`*)。

以前にも書いたことがありますが、個人的に、『Zガンダム』の放送が始まる前の期待感というものは、ちょっと尋常ではないものでした。
ちょうど、この「模型情報」が発売された頃にピークを迎えたような具合で……。
1/144でガンダムマークIIのスクラッチを始めたほどです。
そのガンダムマークⅡは何とか完成し、当時、川崎市某所の『模型店М』の店内ショーケースに飾って頂いていました。

ここで紹介されている、5種の機体に対しては、妙な愛着があり、今でもその思いが強いです。
特に、このリックディアスには衝撃を受けたのを良く覚えています。
「これは、小説版の赤いリックドムへのオマージュか?」と(*ノ∪`*)。
『Zガンダム』作品そのものには、それなりに高い評価を付けられますが、「自分の望んでいた、思っていたモノとは随分と違っていた(*´~`*)」というのが正直なところです。
さて、製作についてです。

う~ん、ちょっと「太いのか?」と感じます。マスターグレードは細くし過ぎたという印象を持っているのですが、これはやや太すぎかと。
ただ、2Dの設定画を、3Dの立体に落とし込むと、こうなるのはなんとなく頷ける話です。
とりあえず、脚からいろいろと修正してみようと思います。

まず足首です。
幅を5ミリ詰め、マスターグレードのポリキャップを挟んで接着しました。
続きます。

旧ブログで、2015年7月から翌2016年10月にかけて、旧1/100キットから、小説版を意識した「緋色のリックドム」を製作しました。

赤いリックディアスをイメージした色合いで仕上げました。
引き合いに出すぐらいなので、たぶん……私の一番好きなモビルスーツってリックディアスではないかと思うのですが、これまで、キットへの取り組みというのが、あまりかんばしくないものでした。

2013年6月に、30年余り放置していた旧1/100キットに再度手を入れ、『ロベルトの黒』として仕上げようとしました。
HGUCゲルググの腹部を移植し、腰の自由可動を実現しましたが、何故かここで頓挫してしまい、現在、手元には残っていません。

その後、2016年5月には、『近藤版』として、


旧1/100のボディにHGUCの手足・頭。クレイバズーカは旧1/100で再現しようと考え……ましたが、これもなぜか頓挫( ノД`)。
どうも思い入ればかりが先行して、製作は実を結ぶことがないままこの年齢まで来てしまいました。

今から2~3年前に旧1/100キットを購入し (このキット購入、これで通算5つ目) 保管していましたが、これに最後の挑戦をしてみたいと思います(*´~`*)。

以前にも書いたことがありますが、個人的に、『Zガンダム』の放送が始まる前の期待感というものは、ちょっと尋常ではないものでした。
ちょうど、この「模型情報」が発売された頃にピークを迎えたような具合で……。
1/144でガンダムマークIIのスクラッチを始めたほどです。
そのガンダムマークⅡは何とか完成し、当時、川崎市某所の『模型店М』の店内ショーケースに飾って頂いていました。

ここで紹介されている、5種の機体に対しては、妙な愛着があり、今でもその思いが強いです。
特に、このリックディアスには衝撃を受けたのを良く覚えています。
「これは、小説版の赤いリックドムへのオマージュか?」と(*ノ∪`*)。
『Zガンダム』作品そのものには、それなりに高い評価を付けられますが、「自分の望んでいた、思っていたモノとは随分と違っていた(*´~`*)」というのが正直なところです。
さて、製作についてです。

う~ん、ちょっと「太いのか?」と感じます。マスターグレードは細くし過ぎたという印象を持っているのですが、これはやや太すぎかと。
ただ、2Dの設定画を、3Dの立体に落とし込むと、こうなるのはなんとなく頷ける話です。
とりあえず、脚からいろいろと修正してみようと思います。

まず足首です。
幅を5ミリ詰め、マスターグレードのポリキャップを挟んで接着しました。
続きます。
1/24マーシィドッグ改め……1/24スコープドッグⅡ ♯06
1/24マーシィドッグ改め……1/24スコープドッグⅡ ♯05
1/24マーシィドッグ改め……1/24スコープドッグⅡの続きです。

左側のフロントアーマーのスジボリ……これ、マーキングに類するものを彫ってしまっているようです。
モールドだと思っていたので……苦い思いを味わいました。

プラパテで埋めています。

ヤスリをかけ過ぎたため、足の甲の部分をプラバンでモールドを復旧させています。

1/35ではサボっていましたが、この膝部分のモールドがとてもダルいので、ここも手を入れます。

プラバンで新規におこしました。

これで脚部も、ぶら下げる装甲版以外はまとまってきました。

ターンピック部分もダルいので作り直しました。
開口して、ガンプラのミサイルを加工したものを挿しています。
続きます。

左側のフロントアーマーのスジボリ……これ、マーキングに類するものを彫ってしまっているようです。
モールドだと思っていたので……苦い思いを味わいました。

プラパテで埋めています。

ヤスリをかけ過ぎたため、足の甲の部分をプラバンでモールドを復旧させています。

1/35ではサボっていましたが、この膝部分のモールドがとてもダルいので、ここも手を入れます。

プラバンで新規におこしました。

これで脚部も、ぶら下げる装甲版以外はまとまってきました。

ターンピック部分もダルいので作り直しました。
開口して、ガンプラのミサイルを加工したものを挿しています。
続きます。
松本零士氏を偲んで ♯01
氏の訃報から少し日が過ぎました。
これからは時折、氏に関する事柄を、気の向くままに記していこうと考えております。
私は、直接氏を目の当たりにした機会はそう多くありません。
一番最初は、1980年8月2日の事でした。

『ヤマトよ永遠に』公開日に、東急東横線で『宇宙戦艦ヤマト号』が走るイベントがあり、幸運にも参加出来ました。

なにぶん43年前の話なので……上記のチラシに表記されているように、今は亡き渋谷パンテオンまで無料乗車券を確保しに行ったのか……当時入会していた『ファンクラブ本部』のほうで、何か優先の入手ルートがあったのか、全く記憶に残っていないです。
当日朝、菊名駅の改札前に集合し、電車に乗り込み、当時東急東横線の終着駅であった桜木町まで運行し、桜木町駅で構内アナウンスを派手に催したのちに出発。
氏が車掌として車掌室に乗り込み、走行中は生インタビューが車内放送されていました。
渋谷までの走行中、車内を一往復、車掌服姿の氏が、皆と握手をしながらの「行幸」です。
もう、本当にもみくちゃにされているような感じでした。私も往路復路で1度ずつ握手していました。

社内広告は全て『ヤマトよ永遠に』のポスター類です。
渋谷到着前に、剥がして持ち帰ってくださいとのアナウンスがあり、渋谷に到着した時点で、もう車内は狂喜乱舞の様相(^^)。
日本人には無い感覚ですが、よく見る海外の『略奪』っていうのは、ああいうテンションなのかと、今になって思いました。
渋谷駅ホームではバンドが生演奏をする中を、我々乗客が行進して、イベント終了。
おぼろげな記憶を繋ぎ合わせると、こんな感じです。
プレゼントは何を貰ったか……全く記憶にありません。
私は幼馴染と2人で参加していましたが、確かこのまま「東急レックス」で観劇……にはならなかったと思います。日を改めたかと、何しろ2年前の『さらば~』には及ばないまでも、かなり凄い混雑でしたので。
パンテオン横の『ミーくん』で買い物をして帰ったのだと思います。
『ミーくん』の話は、まだ別の折にヽ( ´_`)丿。

これからは時折、氏に関する事柄を、気の向くままに記していこうと考えております。
私は、直接氏を目の当たりにした機会はそう多くありません。
一番最初は、1980年8月2日の事でした。

『ヤマトよ永遠に』公開日に、東急東横線で『宇宙戦艦ヤマト号』が走るイベントがあり、幸運にも参加出来ました。

なにぶん43年前の話なので……上記のチラシに表記されているように、今は亡き渋谷パンテオンまで無料乗車券を確保しに行ったのか……当時入会していた『ファンクラブ本部』のほうで、何か優先の入手ルートがあったのか、全く記憶に残っていないです。
当日朝、菊名駅の改札前に集合し、電車に乗り込み、当時東急東横線の終着駅であった桜木町まで運行し、桜木町駅で構内アナウンスを派手に催したのちに出発。
氏が車掌として車掌室に乗り込み、走行中は生インタビューが車内放送されていました。
渋谷までの走行中、車内を一往復、車掌服姿の氏が、皆と握手をしながらの「行幸」です。
もう、本当にもみくちゃにされているような感じでした。私も往路復路で1度ずつ握手していました。

社内広告は全て『ヤマトよ永遠に』のポスター類です。
渋谷到着前に、剥がして持ち帰ってくださいとのアナウンスがあり、渋谷に到着した時点で、もう車内は狂喜乱舞の様相(^^)。
日本人には無い感覚ですが、よく見る海外の『略奪』っていうのは、ああいうテンションなのかと、今になって思いました。
渋谷駅ホームではバンドが生演奏をする中を、我々乗客が行進して、イベント終了。
おぼろげな記憶を繋ぎ合わせると、こんな感じです。
プレゼントは何を貰ったか……全く記憶にありません。
私は幼馴染と2人で参加していましたが、確かこのまま「東急レックス」で観劇……にはならなかったと思います。日を改めたかと、何しろ2年前の『さらば~』には及ばないまでも、かなり凄い混雑でしたので。
パンテオン横の『ミーくん』で買い物をして帰ったのだと思います。
『ミーくん』の話は、まだ別の折にヽ( ´_`)丿。

1/24マーシィドッグ改め……1/24スコープドッグⅡ ♯04
1/24マーシィドッグ改め……1/24スコープドッグⅡの続きです。

足首です。
いろいろ検討しましたが、結局は作りかけのマーシィから丸ごと移植としました。

今回はつま先の可動はオミットしています。接着です。

肩のこのあたりは、塗装を始めないと組み立てが出来ませんので、塗り始めました。
色……ですが、NATOグリーンにパールグリーン、フラットベースで適当に配合しました。


腕も組み上げと塗装を進めています。

脛内部にも、マーシィからボールジョイントを移植しています。

なかなか固定が難しかったです。

膝関節は、脛に繋がる部分をこのように改定。
脛にポリキャップを仕込んで、後から挿せるようにしています。

足首と脛のマッチングはなんとかものになりました。

ボディも塗装を進めています。

スコープドッグⅡのグリーンというのは、なかなか奥が深いというか、捉えどころが難しいと言いますか、受け取り方に個人差があるような気がします。今回ひとまずこのような色として、決着をつけましたが、私個人の好き好きでも、これが到達点だとは思えません。

定番工作。
メインカメラはキットパーツから、WAVEのノズルパーツへ交換しています。

Hアイズの接着に木工用ボンドを使用したため、この写真ではまだ白濁化しています。


続きます。

足首です。
いろいろ検討しましたが、結局は作りかけのマーシィから丸ごと移植としました。

今回はつま先の可動はオミットしています。接着です。

肩のこのあたりは、塗装を始めないと組み立てが出来ませんので、塗り始めました。
色……ですが、NATOグリーンにパールグリーン、フラットベースで適当に配合しました。


腕も組み上げと塗装を進めています。

脛内部にも、マーシィからボールジョイントを移植しています。

なかなか固定が難しかったです。

膝関節は、脛に繋がる部分をこのように改定。
脛にポリキャップを仕込んで、後から挿せるようにしています。

足首と脛のマッチングはなんとかものになりました。

ボディも塗装を進めています。

スコープドッグⅡのグリーンというのは、なかなか奥が深いというか、捉えどころが難しいと言いますか、受け取り方に個人差があるような気がします。今回ひとまずこのような色として、決着をつけましたが、私個人の好き好きでも、これが到達点だとは思えません。

定番工作。
メインカメラはキットパーツから、WAVEのノズルパーツへ交換しています。

Hアイズの接着に木工用ボンドを使用したため、この写真ではまだ白濁化しています。


続きます。
1/24マーシィドッグ改め……1/24スコープドッグⅡ ♯03

1/24マーシィドッグ改め……1/24スコープドッグⅡの続きです。


エポキシパテが乾燥後、整形しています。

この作業で、どうにかこの丸さを確立出来ました。

今度は腕です。
とにかく、昔から言われていたことですが、このキット、手が大きい(´・_・`)。
また、考えつくされた結果でしょうが、手首の接合部もなんとも強度的に心細い。
ここは単純にポリキャップへと置き換えます。

手首は流用パーツを探したものの、なかなか良いモノがありません。バンダイの手首パーツを使います。マシンガングリップとの相性がイマイチのため、グリップのほうを削っていきます。

今回、強度のことを考え、アームパンチのスライド機構を殺すことにしました。
接着することで、このように手首のポリキャップの押さえとしています。

これでなんとかまとまりました。
続きます。
1/24マーシィドッグ改め……1/24スコープドッグⅡ ♯02
1/24マーシィドッグ改め……1/24スコープドッグⅡ。製作開始です。
マーシィとしての製作時に、平べったいアタマをどうにか嵩上げするために考えていたのは……


後頭部に少しプラバンを噛ませて、見た目上で頭部の若干の嵩上げと、アゴを引いた感じを出そうと……

バイザーの取り付け穴を下に広げ、マウント位置を下げて頭を少しでも突き出させてみようと考えました。

この写真では解り辛いです(^-^;。。右側のデュアルモデルに近い丸みを持たせるのは、やはり難しい……。
そこで、偶然見つけたブログ『Garland's Gunland』のキノハナさんが施されていた改造を試してみます。


こんなラインを頭にケガき、さらにPカッターなどで切り裂きました。

このように切り離しました。

1.2ミリプラバンの切れ端でこんな風に、つっかい棒のようにして接着します。


隙間にエポキシパテを埋め、乾燥を待ちます。
D-DAYS =EP.3=
今夜も冷える……。
「コイツだけは……カメラを光らせるのみ。一番楽なハズだが……」
深夜0時になろうとしている。目の前には下半身がほぼ完成した1/24マーシィドッグが立っている。
が、上半身は全くの手つかずのままだ。
『雑誌D』での「クメン編」の撮影用ディオラマ。
その「主役」を張るのがこの、1/24 マーシィドッグだ。
1/35 ダイビングビートルと、もうひとつの作業に振り回されつつあり、肝心要のこの「主役」に今ひとつ集中出来ないまま、安易に下半身だけ半完成させてしまった。
基本塗装に関しては、何の問題も無い。
とうとう購入したО社の『ピースコン・ヤング88』の効果は絶大。我ながら満足できる仕上がりだった。
『フロンガスボンベ』が1本1000円というのが玉に瑕だが……。
問題は、汚し塗装をどうするか、だ。
「しかし……やっぱりコイツはあまり好きになれないな」と声が出る。
スコープドッグのバリエーション機だが、劇中でもお世辞にも活躍しているとは言えない。ブルーATに圧倒されてばかりだ。
「いい絵」と感じたのは、左腕にフィアナを座らせて行軍していたシーン。あれのみな気がする。
背部ザックから、脛裏にパイプが繋がっていて、軽快さのカケラも無い。今、目の前には下半身とパイプで繋がった背部ザックのみが置かれているから、余計にそう感じるのだが……。
上半身は、まだ全く組み上げていない。
好きになれない下半身は組み上がったのだから、残りはスコープドッグと何も変わらない。
なんとか気持ちを切り替えで、進めなければ……。
好きな事をやるのに、締め切りがある。
また、好きな事、とは言え、対象となるこのマーシィドッグは、正直好きになれない。
それでも、とにかく進めなければ……このままでは締め切りに間に合いそうにない。
好きな事をやるのに、締め切りがある。
それが、こんなに辛い事だとは、思いもしなかった。
乾電池をコクピット部分に収納せざるを得ないため、コクピットのことは無視。
作業時間圧縮に、こんなに助けになることはないのだが、手の動きが進まない。
「この……ちょっと平べったい頭は、見方によっては最高なんだが……」
1/24スコープドッグのキットは、現時点で史上最高のキャラクターキットだというのは、誰に訊いても間違いのないところだ。
見た目は、実は設定画とは微妙に違うのだが、上手くアレンジされていて、独自の味わいがある名キットだと思う。
ただし、今回ばかりは、この「設定画とのわずかな違い」が、どうも気になる。
この平べったいアタマを、もう少し丸くしてやりたいのだが、正直、どうすればそんな方法があるのか、まるで思いつかないのだった。
「エポキシパテを盛る訳には……いかないよな、やっばり……」
いくら考えても、答えは浮かんでこない。
ダイビングビートルの作業も、1/60スクラッチのアレも、進捗は芳しくない。
見まいと思うのに、ついついカレンダーに眼をやってしまう。そして、またため息。
1984年1月。とある深夜。16歳の冬の事だった。
続きます。
マーシィとしての製作時に、平べったいアタマをどうにか嵩上げするために考えていたのは……


後頭部に少しプラバンを噛ませて、見た目上で頭部の若干の嵩上げと、アゴを引いた感じを出そうと……

バイザーの取り付け穴を下に広げ、マウント位置を下げて頭を少しでも突き出させてみようと考えました。

この写真では解り辛いです(^-^;。。右側のデュアルモデルに近い丸みを持たせるのは、やはり難しい……。
そこで、偶然見つけたブログ『Garland's Gunland』のキノハナさんが施されていた改造を試してみます。


こんなラインを頭にケガき、さらにPカッターなどで切り裂きました。

このように切り離しました。

1.2ミリプラバンの切れ端でこんな風に、つっかい棒のようにして接着します。


隙間にエポキシパテを埋め、乾燥を待ちます。
D-DAYS =EP.3=
今夜も冷える……。
「コイツだけは……カメラを光らせるのみ。一番楽なハズだが……」
深夜0時になろうとしている。目の前には下半身がほぼ完成した1/24マーシィドッグが立っている。
が、上半身は全くの手つかずのままだ。
『雑誌D』での「クメン編」の撮影用ディオラマ。
その「主役」を張るのがこの、1/24 マーシィドッグだ。
1/35 ダイビングビートルと、もうひとつの作業に振り回されつつあり、肝心要のこの「主役」に今ひとつ集中出来ないまま、安易に下半身だけ半完成させてしまった。
基本塗装に関しては、何の問題も無い。
とうとう購入したО社の『ピースコン・ヤング88』の効果は絶大。我ながら満足できる仕上がりだった。
『フロンガスボンベ』が1本1000円というのが玉に瑕だが……。
問題は、汚し塗装をどうするか、だ。
「しかし……やっぱりコイツはあまり好きになれないな」と声が出る。
スコープドッグのバリエーション機だが、劇中でもお世辞にも活躍しているとは言えない。ブルーATに圧倒されてばかりだ。
「いい絵」と感じたのは、左腕にフィアナを座らせて行軍していたシーン。あれのみな気がする。
背部ザックから、脛裏にパイプが繋がっていて、軽快さのカケラも無い。今、目の前には下半身とパイプで繋がった背部ザックのみが置かれているから、余計にそう感じるのだが……。
上半身は、まだ全く組み上げていない。
好きになれない下半身は組み上がったのだから、残りはスコープドッグと何も変わらない。
なんとか気持ちを切り替えで、進めなければ……。
好きな事をやるのに、締め切りがある。
また、好きな事、とは言え、対象となるこのマーシィドッグは、正直好きになれない。
それでも、とにかく進めなければ……このままでは締め切りに間に合いそうにない。
好きな事をやるのに、締め切りがある。
それが、こんなに辛い事だとは、思いもしなかった。
乾電池をコクピット部分に収納せざるを得ないため、コクピットのことは無視。
作業時間圧縮に、こんなに助けになることはないのだが、手の動きが進まない。
「この……ちょっと平べったい頭は、見方によっては最高なんだが……」
1/24スコープドッグのキットは、現時点で史上最高のキャラクターキットだというのは、誰に訊いても間違いのないところだ。
見た目は、実は設定画とは微妙に違うのだが、上手くアレンジされていて、独自の味わいがある名キットだと思う。
ただし、今回ばかりは、この「設定画とのわずかな違い」が、どうも気になる。
この平べったいアタマを、もう少し丸くしてやりたいのだが、正直、どうすればそんな方法があるのか、まるで思いつかないのだった。
「エポキシパテを盛る訳には……いかないよな、やっばり……」
いくら考えても、答えは浮かんでこない。
ダイビングビートルの作業も、1/60スクラッチのアレも、進捗は芳しくない。
見まいと思うのに、ついついカレンダーに眼をやってしまう。そして、またため息。
1984年1月。とある深夜。16歳の冬の事だった。
続きます。
1/24マーシィドッグ改め……1/24スコープドッグⅡ ♯01
さて……2年ほど前の2021年2月に、旧ブログでは更にその3年前の2018年2月に作業していた、1/24マーシィドッグのまとめ記事をアップしておりました。
年明けのAT3連発の勢いで……という訳でもありませんが、今回は仕切り直したいと思います(*´~`*)。
2018年の作業開始時点で、
もっとも、このキットにはスコープドッグのランナーも揃っており、基本は同じであるので……『スコープドッグⅡ』として仕上げる可能性も大ありです(*ノv`)。
と書いておりましたが、熟慮の上、1/24スコープドッグⅡとして仕上げようと決断しました。
1/24マーシィドッグには、苦い、苦い思い出があり、いつの日かコイツにもう一度挑戦したい。と、ずっと思い続けていました。
それでも、やはり……50半ばを過ぎて、「あまり好きではない」ものに時間を割くことは、どうであろうか? と考えての事です。
他に事情としては、私が所持している1/24ドッグ系のキットは、他にはパープル色のラウンドムーバー付、それとブルーティシュドッグです。
パーツ確認してみると、ブルーティシュドッグは余剰パーツはなく、スコープドッグとしては仕上げられないことを再確認しました。
で、あれば、タカラ1/24でスコープドックとして完成させられるのは、2つのみ、です。
キット価格が高騰傾向にある現在、手持ちキットでの確実な製作予定を立てる上での結論です。
また、もうひとつの要因として、製作のヒントを求めてググっていたところ、ブログ『Garland's Gunland』(キノハナさん主宰)でタカラの扁平な頭を丸く改造されているのを偶然見つけ、「これだ!(゚д゚)」と衝撃を受けたことです。
この改造をするのであれば、やはり『スコープドッグⅡ』として仕切り直したい。
そう、考えました。
2007年夏、(なんと……もう15年も経つのか)鳴り物入りで市場に現れたバンダイ1/20スコープドックを3週間かけて、

『スコープドッグⅡ』として仕上げました。

フィアナは、食玩の(若かりし)エメラルダスの改造です。

私の嗜好と一致するショートバレルのマシンガン。

やはりコレに尽きます(*ノ∪`*)。
と、ウダウダとした話ばかりで、製作そのものは手を付け始めたばかりです。

全ては振り出しに戻った……とまではいきませんが、再出発です。
続きます。
年明けのAT3連発の勢いで……という訳でもありませんが、今回は仕切り直したいと思います(*´~`*)。
2018年の作業開始時点で、
もっとも、このキットにはスコープドッグのランナーも揃っており、基本は同じであるので……『スコープドッグⅡ』として仕上げる可能性も大ありです(*ノv`)。
と書いておりましたが、熟慮の上、1/24スコープドッグⅡとして仕上げようと決断しました。
1/24マーシィドッグには、苦い、苦い思い出があり、いつの日かコイツにもう一度挑戦したい。と、ずっと思い続けていました。
それでも、やはり……50半ばを過ぎて、「あまり好きではない」ものに時間を割くことは、どうであろうか? と考えての事です。
他に事情としては、私が所持している1/24ドッグ系のキットは、他にはパープル色のラウンドムーバー付、それとブルーティシュドッグです。
パーツ確認してみると、ブルーティシュドッグは余剰パーツはなく、スコープドッグとしては仕上げられないことを再確認しました。
で、あれば、タカラ1/24でスコープドックとして完成させられるのは、2つのみ、です。
キット価格が高騰傾向にある現在、手持ちキットでの確実な製作予定を立てる上での結論です。
また、もうひとつの要因として、製作のヒントを求めてググっていたところ、ブログ『Garland's Gunland』(キノハナさん主宰)でタカラの扁平な頭を丸く改造されているのを偶然見つけ、「これだ!(゚д゚)」と衝撃を受けたことです。
この改造をするのであれば、やはり『スコープドッグⅡ』として仕切り直したい。
そう、考えました。
2007年夏、(なんと……もう15年も経つのか)鳴り物入りで市場に現れたバンダイ1/20スコープドックを3週間かけて、

『スコープドッグⅡ』として仕上げました。

フィアナは、食玩の(若かりし)エメラルダスの改造です。

私の嗜好と一致するショートバレルのマシンガン。

やはりコレに尽きます(*ノ∪`*)。
と、ウダウダとした話ばかりで、製作そのものは手を付け始めたばかりです。

全ては振り出しに戻った……とまではいきませんが、再出発です。
続きます。
近藤版νガンダムPX-00531 ♯25 【2023年 完成品3號】
近藤版νガンダムPX-00531 ♯24
近藤版νガンダムPX-00531 ♯23
近藤版νガンダムPX-00531 ♯22
39年目の“ビートル” ♯07
“ビートル”の続きです。


上半身と切り離した腰部分は、ポリキャップを埋め込んで、プラバンで蓋をして整形しています。

パイロットはこんな感じに塗りました。


内部を塗ってから、パイロットも組み込み、上半身の左右を接着。

腰と繋ぐために上半身下面にこのように蓋を。

本当に狭いです。

「顔」はこのまま進めていくことにしました。
結果的に、カメラ先端部分はマテリアルではなく、タミヤ1/700大和の銃座土台部分を流用しています。

キットの顔部分は、曲面部分が浅いのが気になりました。
この、ガンダムハンマーの半球を流用というのは、いささかオーバーな表現だというのは承知の上です。
D-DAYS =EP.2=
『雑誌D』の今回の記事に「クメン編」の撮影用ディオラマを組むという企画が上がった。
撮影用の1/35~1/24スケールのジャングルっていうのは、聞いただけでもそら恐ろしい話だが、幸いそちらは別のグループが担当。
我々で、ATを製作するのだが、
1/24 マーシィドッグ
1/35 ベルゼルガ
1/35 ダイビングビートルを2機
というラインナップだ。
グループリーダーの『典厩』さんと、この話を伝えに来た『刑部』は別のモノを担当しているために、この4機を自分と『兵部』の2人で担当して仕上げる……ちょっと考えればキツい話であるのは解りそうなものだった。
現に編集さんは、「さすがにダイビングビートル3機はキツいよね?」と数を減らしてくれた。
たが、打ち合わせの段階では気分が高揚していたためか、全く無理とは考えていなかった。
むしろ、きちんと3機製作して編集さんをニヤリとさせようか、なんて事を考えているのだから……。
若造っていうのは根拠の無い自信を持っているものだっていうのは、数10年後の感想。
この、顕微鏡を彷彿とさせる「顔」だが、果たしてどうしたものか……。
形状が何かマズいっていうのは誰にでも解る。
だが、どこをどうすれば見栄えが良くなるかは……そう簡単に答えは見えてこない。
カメラ部分については、何か流用出来そうなパーツは……と探してみたものの、「3つ」というのがネックだった。数が揃わない。
W社やK社がマテリアルを発売するずっと以前、切実な問題。
「結局、コイツ頼りかなぁ」
T社のエポキシパテ。エポキシパテは本来プラモデル用の商品ではないので、模型店で品物を目にすることがなかなかできない代物だったが、遂にT社が商品化してくれた。
これなら、それなりにカタチを作っていくことは出来るハズだ……。
だが、仕上がったソレは、到底自分でも満足のいくものではなかった。
「……きちんと“円”が出ていない……」
エポキシパテを3カ所盛り付けて、カメラ部分をらしくなるように整形したなのだが、どうもダルい感じだ。
カメラの円形の凹みは、エポキシパテがまだ柔らかいうちにプラ棒を押し当てて整形した。
その整形のエッジの甘さなどは、もちろん気になる。出来は良くない。
だが、それ以前に何かがおかしい。
しまりのない顔をしているのだが、それが何故なのかがどうしても解らない……。
「……やっぱり、カメラ部分は何か円形の流用パーツでなければダメなんじゃあ……」
しかし、時間が無い。
まさか登校するふりをして模型店巡りをするわけにもいかないだろう。
「……だいいち……もうリテイクしているような時間は……」
……カレンダーに眼を向ける。
数字の上に大きくサインペンで書いた「×」の羅列。赤い丸印との間隔がどんどん狭くなっている。
1984年1月。とある深夜。16歳の冬の事だった。
続きます。


上半身と切り離した腰部分は、ポリキャップを埋め込んで、プラバンで蓋をして整形しています。

パイロットはこんな感じに塗りました。


内部を塗ってから、パイロットも組み込み、上半身の左右を接着。

腰と繋ぐために上半身下面にこのように蓋を。

本当に狭いです。

「顔」はこのまま進めていくことにしました。
結果的に、カメラ先端部分はマテリアルではなく、タミヤ1/700大和の銃座土台部分を流用しています。

キットの顔部分は、曲面部分が浅いのが気になりました。
この、ガンダムハンマーの半球を流用というのは、いささかオーバーな表現だというのは承知の上です。
D-DAYS =EP.2=
『雑誌D』の今回の記事に「クメン編」の撮影用ディオラマを組むという企画が上がった。
撮影用の1/35~1/24スケールのジャングルっていうのは、聞いただけでもそら恐ろしい話だが、幸いそちらは別のグループが担当。
我々で、ATを製作するのだが、
1/24 マーシィドッグ
1/35 ベルゼルガ
1/35 ダイビングビートルを2機
というラインナップだ。
グループリーダーの『典厩』さんと、この話を伝えに来た『刑部』は別のモノを担当しているために、この4機を自分と『兵部』の2人で担当して仕上げる……ちょっと考えればキツい話であるのは解りそうなものだった。
現に編集さんは、「さすがにダイビングビートル3機はキツいよね?」と数を減らしてくれた。
たが、打ち合わせの段階では気分が高揚していたためか、全く無理とは考えていなかった。
むしろ、きちんと3機製作して編集さんをニヤリとさせようか、なんて事を考えているのだから……。
若造っていうのは根拠の無い自信を持っているものだっていうのは、数10年後の感想。
この、顕微鏡を彷彿とさせる「顔」だが、果たしてどうしたものか……。
形状が何かマズいっていうのは誰にでも解る。
だが、どこをどうすれば見栄えが良くなるかは……そう簡単に答えは見えてこない。
カメラ部分については、何か流用出来そうなパーツは……と探してみたものの、「3つ」というのがネックだった。数が揃わない。
W社やK社がマテリアルを発売するずっと以前、切実な問題。
「結局、コイツ頼りかなぁ」
T社のエポキシパテ。エポキシパテは本来プラモデル用の商品ではないので、模型店で品物を目にすることがなかなかできない代物だったが、遂にT社が商品化してくれた。
これなら、それなりにカタチを作っていくことは出来るハズだ……。
だが、仕上がったソレは、到底自分でも満足のいくものではなかった。
「……きちんと“円”が出ていない……」
エポキシパテを3カ所盛り付けて、カメラ部分をらしくなるように整形したなのだが、どうもダルい感じだ。
カメラの円形の凹みは、エポキシパテがまだ柔らかいうちにプラ棒を押し当てて整形した。
その整形のエッジの甘さなどは、もちろん気になる。出来は良くない。
だが、それ以前に何かがおかしい。
しまりのない顔をしているのだが、それが何故なのかがどうしても解らない……。
「……やっぱり、カメラ部分は何か円形の流用パーツでなければダメなんじゃあ……」
しかし、時間が無い。
まさか登校するふりをして模型店巡りをするわけにもいかないだろう。
「……だいいち……もうリテイクしているような時間は……」
……カレンダーに眼を向ける。
数字の上に大きくサインペンで書いた「×」の羅列。赤い丸印との間隔がどんどん狭くなっている。
1984年1月。とある深夜。16歳の冬の事だった。
続きます。
39年目の“ビートル” ♯06
D-DAYS =EP.1=
「やっぱり……安請け合いしすぎたかな(´・_・`)」
既に深夜1時半を過ぎた、そろそろ就寝しなければ、朝6時過ぎには起きて普通に登校しなければならないのだが……。
今夜も冷える……炬燵の卓上には3つの作りかけのキット。切り刻まれたに等しい部品の山で……もう、カオス極まりない。
安請け合いし過ぎた……と言うより「気負い過ぎた」というのが正解か。
『刑部』が、その話を持ってきたのは年が明けてすぐの事だった。
『典厩』さんが、アレと、1/35のダイビングビートルと、アレをなんとかスクラッチ。この3つを頼みたい、と。
『刑部』が言うには、
「sa-toshi君、今回がデビューだから、“華”を持たせてくれようとしているんじゃない?」
確かに、それはそうなんだろう。
こちらもそれは解っているから、快く引き受けた訳なんだが……。
正直、こんなにキツいことになるとは思ってもみなかった。
学区外の高校へは、電車を乗り換え更にバス、とけっこうな登校時間がかかる。朝7時には駅のホームに到着がルーチン。帰宅は急いでも4時前だ。
そこからずっと、夕食以外は作業にかかりっきりで、毎日深夜2時近くまで。
それがもう何日続いたか……。
窓を開けて、煙草を取り出して外へ体を乗り出しながら一服。
本当ーっに……もう疲れた。
川崎市某所商店街にある、中学時代から行きつけの『模型店М』。
そこによく集まるモデラー仲間の、比較的若い世代で、『雑誌D』に模型ライターとして参加する。
この驚くべき出来事は昨年夏から始まっている。が、自分は今回が初参加だった。
メンバーは少し年長の『典厩』さん、『金吾』さん。『刑部』、『兵部』と自分の5人。
高校生モデラーのアルバイトとしては、ゼニ金どうこう以上の価値がある機会だった。
『雑誌D』は、たとえば『雑誌J』のようにメジャーとは言い難いけれど、『CAD』や『A88』でプラモデル業界に参画した、あの会社の市場戦略の一環として、それなりに注目されている。
そこに自分の作品が載る。あまつさえ製作記事も書かせて貰えるかも知れない、いや、たぶんあるだろう。
……そんなチャンスは、そうそうあるものじゃあない。
自分の作った完成品を雑誌に掲載してもらうなど、普通は夢物語でしかない。
何よりも、完成品を写真撮影しての投稿っていうのが敷居が高すぎる。
一眼レフに接写レンズ。簡素とはいえ照明器具だって必要なのだから、それらの機材の価格を考えれば……到底自分には無理だ。手が届かない。
『模型店М』のショーウインドーに飾ってある自分の完成品は、通ってくる小中学生達にはそれなりに賞賛されているけれど、所詮はその程度の話だった。
それが今回の降ってきた話だ。気負わないほうが無理ってもんだ。
『SB』の『О氏』や『K氏』、『MAX・W氏』とまではいかなくとも、自分にだって……と、珍しく自己顕示欲も疼いてくる。
もともと『刑部』と『兵部』とは中学時代の同窓で、『模型店М』の常連仲間だった。
2人は前回号で一度製作を経験済みだが、自分は今回が初挑戦だ。新宿の喫茶店での打ち合わせ、西武沿線での編集部での打ち合わせを経て、これ以上ないってぐらい気負っていた。
……それが、このザマだ。
3週間かそこらで全てを仕上げるっていうのは、最初の数日が終わったところで「無理だ」と解った。
しかし、今更それは口には出来ない。とにかく進めてみるしかない。
1/35のダイビングビートルは、
・とにかく短足なのを何とかする
・脚のスワンピークラッグを可動式にする
・電飾してカメラとライトを光らせる(これは編集部からの要望だ)
この3つの改造を施そうと考えていた。電飾の関係上、電池はボディ内部に収めるため、コクピットは作らないで済むというずるい計算もある。
足は切り刻まないと「延長」は無理。
Pカッターでケガキにケガキ、切断すると、プラバンを重ねて腿部分を延長していく。
接着剤はすぐには乾燥しない、ひと工程進めれば翌日までそこに手をつけることが出来ない。
他の部分の作業をするしかないのだが、その点では「3つを同時に製作する」というのは適していた。
だが、いかんせん作業の全体量が多過ぎるのだ。
延長した腿部分と組み合わせて脚だけで立たせてみる。
「……とりあえずは、大丈夫かな。後は……スワンピークラッグか」
続きは明日にするしかないが……カレンダーに眼を向けると、否応なく赤い丸印がプレッシャーをかけてくる。
1984年1月。とある深夜。16歳の冬の事だった。
“ビートル”の続きです。

足首の関節部分。これをゼリー状瞬着でガチガチに固めました。

今度は膝関節です。ポリキャップとプラバンで、精度としてはかなり問題がありそうなモノをでっち上げ。腿部分に接着。

それを覆うようにプラバンを接着。ざっと整形して、

エポキシパテを盛っておきます。

足首の上端をカットし、ポリキャップを瞬着で固定。

更にエポキシパテを充填して固定しています。いつも通りの手順。

まだ、つめていかない部分はあるものの、脚については概ね全体像が見えてきました( `ー´)。
続きます。
「やっぱり……安請け合いしすぎたかな(´・_・`)」
既に深夜1時半を過ぎた、そろそろ就寝しなければ、朝6時過ぎには起きて普通に登校しなければならないのだが……。
今夜も冷える……炬燵の卓上には3つの作りかけのキット。切り刻まれたに等しい部品の山で……もう、カオス極まりない。
安請け合いし過ぎた……と言うより「気負い過ぎた」というのが正解か。
『刑部』が、その話を持ってきたのは年が明けてすぐの事だった。
『典厩』さんが、アレと、1/35のダイビングビートルと、アレをなんとかスクラッチ。この3つを頼みたい、と。
『刑部』が言うには、
「sa-toshi君、今回がデビューだから、“華”を持たせてくれようとしているんじゃない?」
確かに、それはそうなんだろう。
こちらもそれは解っているから、快く引き受けた訳なんだが……。
正直、こんなにキツいことになるとは思ってもみなかった。
学区外の高校へは、電車を乗り換え更にバス、とけっこうな登校時間がかかる。朝7時には駅のホームに到着がルーチン。帰宅は急いでも4時前だ。
そこからずっと、夕食以外は作業にかかりっきりで、毎日深夜2時近くまで。
それがもう何日続いたか……。
窓を開けて、煙草を取り出して外へ体を乗り出しながら一服。
本当ーっに……もう疲れた。
川崎市某所商店街にある、中学時代から行きつけの『模型店М』。
そこによく集まるモデラー仲間の、比較的若い世代で、『雑誌D』に模型ライターとして参加する。
この驚くべき出来事は昨年夏から始まっている。が、自分は今回が初参加だった。
メンバーは少し年長の『典厩』さん、『金吾』さん。『刑部』、『兵部』と自分の5人。
高校生モデラーのアルバイトとしては、ゼニ金どうこう以上の価値がある機会だった。
『雑誌D』は、たとえば『雑誌J』のようにメジャーとは言い難いけれど、『CAD』や『A88』でプラモデル業界に参画した、あの会社の市場戦略の一環として、それなりに注目されている。
そこに自分の作品が載る。あまつさえ製作記事も書かせて貰えるかも知れない、いや、たぶんあるだろう。
……そんなチャンスは、そうそうあるものじゃあない。
自分の作った完成品を雑誌に掲載してもらうなど、普通は夢物語でしかない。
何よりも、完成品を写真撮影しての投稿っていうのが敷居が高すぎる。
一眼レフに接写レンズ。簡素とはいえ照明器具だって必要なのだから、それらの機材の価格を考えれば……到底自分には無理だ。手が届かない。
『模型店М』のショーウインドーに飾ってある自分の完成品は、通ってくる小中学生達にはそれなりに賞賛されているけれど、所詮はその程度の話だった。
それが今回の降ってきた話だ。気負わないほうが無理ってもんだ。
『SB』の『О氏』や『K氏』、『MAX・W氏』とまではいかなくとも、自分にだって……と、珍しく自己顕示欲も疼いてくる。
もともと『刑部』と『兵部』とは中学時代の同窓で、『模型店М』の常連仲間だった。
2人は前回号で一度製作を経験済みだが、自分は今回が初挑戦だ。新宿の喫茶店での打ち合わせ、西武沿線での編集部での打ち合わせを経て、これ以上ないってぐらい気負っていた。
……それが、このザマだ。
3週間かそこらで全てを仕上げるっていうのは、最初の数日が終わったところで「無理だ」と解った。
しかし、今更それは口には出来ない。とにかく進めてみるしかない。
1/35のダイビングビートルは、
・とにかく短足なのを何とかする
・脚のスワンピークラッグを可動式にする
・電飾してカメラとライトを光らせる(これは編集部からの要望だ)
この3つの改造を施そうと考えていた。電飾の関係上、電池はボディ内部に収めるため、コクピットは作らないで済むというずるい計算もある。
足は切り刻まないと「延長」は無理。
Pカッターでケガキにケガキ、切断すると、プラバンを重ねて腿部分を延長していく。
接着剤はすぐには乾燥しない、ひと工程進めれば翌日までそこに手をつけることが出来ない。
他の部分の作業をするしかないのだが、その点では「3つを同時に製作する」というのは適していた。
だが、いかんせん作業の全体量が多過ぎるのだ。
延長した腿部分と組み合わせて脚だけで立たせてみる。
「……とりあえずは、大丈夫かな。後は……スワンピークラッグか」
続きは明日にするしかないが……カレンダーに眼を向けると、否応なく赤い丸印がプレッシャーをかけてくる。
1984年1月。とある深夜。16歳の冬の事だった。
“ビートル”の続きです。

足首の関節部分。これをゼリー状瞬着でガチガチに固めました。

今度は膝関節です。ポリキャップとプラバンで、精度としてはかなり問題がありそうなモノをでっち上げ。腿部分に接着。

それを覆うようにプラバンを接着。ざっと整形して、

エポキシパテを盛っておきます。

足首の上端をカットし、ポリキャップを瞬着で固定。

更にエポキシパテを充填して固定しています。いつも通りの手順。

まだ、つめていかない部分はあるものの、脚については概ね全体像が見えてきました( `ー´)。
続きます。